サイディングの種類と特徴、ぴったりの塗料
(2020年02月05日)サイディングとは、外壁に塗って仕上げた壁材ではなく、建物の骨格に合わせて【貼り付けた板状のボード】です。今では一般的な住宅にもっとも普及したデザイン豊富な外壁となります。意匠性が高い半面、ボードとボードの間にある【コーキングが劣化】しやすく、すき間から雨水が侵入してしまうと、雨漏りに繋がる可能性があります。また、ボード自体の塗膜が弱まると【水分を吸収しやすく】なるため、防水機能が失われる前にメンテナンスをする必要があります。
窯業系サイディングについて
主に戸建住宅に使用されていますが、最近では住宅以外の分野にも使われるケースが増えています。この窯業系サイディングはメンテナンスをする事が前提とした外壁材のため、【住宅に水を入れない】ようにするメンテナンスを定期的に行います。特に、ボードとボードのすき間にあるコーキングが劣化すると雨水が侵入しやすくなり、外壁はもちろん内部の躯体も劣化速度を速めてしまうので【非常に注意が必要】です。窯業系サイディングボード自体に防水機能が無いため、長持ちさせるためには早めに外壁に塗装を行ったりコーキングを新しく打ち直すメンテナンスが必要です。
金属系サイディングについて
金属の板で作られた、【断熱性や防音性が高い外壁材】です。軽量なので建物への負担も少ないため耐震性も優れています。金属系サイディングは、今の外壁の上から貼り付ける【張替え工法】と言うご提案としてお話する事があります。一般的な外壁塗装に比べると、メンテナンスをする周期が長くなるため、20年後30年後を考えた場合のコストパフォーマンスが安くなるかどうかを、お客様と相談するケースが増えています。とはいえ、金属サイディングも【変退色、汚れ】が発生するため定期的な塗装メンテナンスは必要です。
木材系サイディングについて
無垢の木材を使った木材系サイディングは、独特で自然な風合いが得られます。また、断熱性が高いのも特徴の一つです。そんな木材系サイディングは、時間と共に味が出る反面、水に弱いため早めのお手入れが必要です。【カビや水シミ】が発生すると、【シミを抜く作業や色を合わせる手間】がかかります。木の性質上、長期間放置しておくと腐食してしまう可能性もあり、状態によっては張り替える対処法しか出来ない場合もあります。愛着のある木材を守るためには、まずは相談から始めてみましょう。
樹脂系サイディングについて
塩化ビニル樹脂を原料として作られたサイディングボードです。他のサイディングボードと比べると【耐久性が非常に長い】のが特徴の一つです。この樹脂系サイディングはボード自体に色が付いているため、【色落ちなどの変色もしづらく】メンテンナンスをする頻度を抑える事が出来ます。ただし、デザインが他のサイディングと比べると少ないため、気に入るデザインが無い・・・と言う事も。金属系サイディングと同じように、今の【外壁の上から貼り付ける工法】も可能です。樹脂系は非常に軽いため、建物にかかる負担も少なくてすみます。
最適な塗料
窯業系サイディングは目地が命です。耐久性の高いコーキングを使って雨漏りする原因を防ぎましょう。外壁に塗る塗料は【伸び縮みしにくい】塗料がおすすめです。夏など表面が高温になると塗った塗膜が柔らかくなり、膨らんでしまう可能性があるからです。金属系サイディングは、もともと耐久性が高いため高額な塗料を使う必要性はありません。サビにくい性質の金属系サイディングもありますが、まったくサビない訳ではありませんので、サビを防ぐ塗料がおすすめです。木材系サイディングは、そのまま木部専用の塗料がおすすめですが、その中でも種類がたくさんあるため聞いていただくのが一番だと思います。樹脂系サイディングは、もともと色が付いているため塗装をすると言うよりも、定期的に洗浄など別のメンテナンスをした方が良いでしょう。
まとめ
サイディングの種類によってメンテナンス方法が異なります。大切なのは、メンテナンスをするタイミングを間違えてしまうと、劣化状況によっては大規模な工事になる可能性があります。大きな病気になる前に予防をするのと同じように、建物も自分の体だと思って考えてみてはいかがでしょうか。
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